お知らせ

同志社大学 廣川純也先生によるセミナーを開催いたしました

同志社大学 廣川純也先生によるセミナーを開催いたしました

日時:3月10日 午前10時-11時 
会場:Zoomでのオンライン開催
演者:同志社大学 大学院脳科学研究科 廣川純也先生
タイトル:知覚意思決定バイアスに関わる前頭前野―皮質下回路

要旨
不確実な状況での意思決定は、選択の確信度、報酬量、過去の報酬経験など様々な意思決定要因の適切な統合により最適化される。このような情報統合の破綻は、依存症やうつ病を始めとする精神疾患に見られるような特徴的な意思決定バイアスにつながる。しかし前頭前野に集約された意思決定要因がどのように皮質下の脳領域に分配され、選択行動が最適化されるのか、その基礎的な神経回路機構はわかっていない。我々は、不確実な状況下での知覚意思決定課題を用い、動物(ラット)が不確実性をどのように評価し他の意思決定要因と統合して選択行動を最適化していくのかを神経回路レベルで解明し、依存症やうつ病を始めとする精神疾患の治療法の開発に貢献することを目指している。今回の講演では、(1)眼窩前頭皮質での個々の意思決定要因を符号する機能的神経細胞クラスターの存在、(2)眼窩前頭皮質から線条体に投射する神経細胞の情報符号とその因果的役割、(3)薬物依存症モデル動物における選択バイアス、について議論したい。

世話人:木津川尚史(生命科学部)


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